ムハッレム・ヒルミ・シェナルプ

Muharrem Hilmi Şenalp

1957年コンヤ生まれ。小学校から高等学校までをコンヤで修了しました。1981年にイスタンブル工科大学建築学部を卒業した後、同大学で建築構造システムの、ユルドゥズ工科大学で建築史と修復学の修士課程を修了しました。ボスフォラス大学で4年間講師を務め、1983年以降、フリーの建築家として活動しています。西欧化と近代主義以前の古典的オスマン・トルコ建築様式を、簡素化された建築として様式化(スタイライズ)する手法と、様式的再構成(スタイリスティック・リコンポジション)の手法の双方によって、様々な用途の建築に適用しています。伝統的イスラーム芸術のほぼすべてについて、その比例、様式、製作技法の研究と実践を行ってきました。音楽への関心から、タンブル・レバブ・ネイを演奏するほか、作曲家ジャヒード・ギョズカーン、サバハッディーン・ヴォルカン、ケマル・バタナイ各氏に師事し、古典の様式と奏法を習得しました。2000年に完成した東京ジャーミーとトルコ文化センターは、2002年に日本建築学会により日本建築に彩りを添える優れた作品40点の一つに選ばれ、ナショナル社より「優秀照明施設賞」を受賞しました。また、愛・地球博(2005年日本国際博覧会)のトルコパビリオンでは、121カ国が参加した同博覧会において、テーマへの適合性とデザインが評価され、「Nature’s Wisdom Award ― 自然の叡智賞」金賞を受賞しました。

イスラーム芸術の真髄であるフラクタル幾何学と自然界の形態を用いて手がけたプロジェクトや建築に加え、幾何学模様を三次元へと立ち上げる手法を初めて実践し、新たな構造を試みることで独自の様式を生み出そうとしています。模倣に走ることなく、従来の枠にとらわれない異なる建築言語を用いることに努めています。