Architecture in Japan 2002作品集

東京ジャーミィと文化センター:2002年、日本建築・建築科学研究所より日本建築を活気づける40点の一つとして選ばれる。

 以下「Architecture in Japan 2002作品集」日本建築学会より抜粋

  この敷地には1938年建設の中央アジア風モスクが建っていたが、1985年老朽化により取り壊された。 今回トルコ政府主導で建替工事が進められるため、トルコ文化を代表するデザインが求められた。16世紀、オスマントルコ絶頂期に活躍した大建築家ミマール・シナンの様式はこれに合致していた。現代のシナン建築最大の理解者である建築家ヒルミ・シェナルプに東京ジャーミィの構想が託された。オスマントルコのモスク様式が他のモスク様式と識別されるものは、槍上に尖ったミナレットと主ドームを中心とした一連のドーム空間である。この特徴を持つ東京ジャーミーは、日本最大のイスラム寺院であると同時にトルコ・イスラム文化を紹介する施設を備えている。モスクの主ドーム支持架構は四角形または八角形が多い中で、東京ジャーミィは六角形の架構が採られている。この稀な六角架構はシナンもソコルル・モスクで試みているが、シナン活躍の百年前、オスマントルコのモスクが六角架構であったことに起因していると言われている。歴史的様式の主ドームは、厚い壁、又は、象の足と呼ばれる太い柱で支えられている。様式と現代との相克から創り出された案は、主ドーム1/3の荷重が、超高層建築でも使われる現代技術で、直径45cmのスレンダーな2本の柱で支えていることである。これによって今までにないドーム空間が産み出された。東京ジャーミィ(モスク)は歴史的規範に現代技術を挿入する一方で、仕上げ工事は正統的な職人の手で、選び抜かれた材料を用い、正確なディテールが刻み込まれた本格建築である。

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